お毒味役

お毒味役

夏がすぎると果物の季節

洋ナシはひょうたんみたいなカッコと
とろけるような食感と
甘味酸味のバランスもよく大好きだ。
・・と言っても ラ・フランスの話ではない
もっと小ぶりでたいへん痛みやすく日持ちしない
東京ではめったにお目にかかれない代物だったらしい。

りんごは紅玉がすばらしく可愛くて
美味しそうな色をしている
でも すっぱい。寒い冬の焼きりんごになるのを待つ。
ゴールデンが好きだったけど・・・きいろいし・・・
あれを好きな人はあまりいなかった。

葡萄は昔は小粒だった。
種無しというのもなかった。
調律に行ったお客様のおうちで
生まれて始めてマスカットをご馳走になったとき
その大きさにビックリした
そのままぎゅっとつまんでも中身が出てこない。
皮を向いて食べるのだと教わって 驚いた。
いくら大きいといったって葡萄は葡萄だ
いちいち皮をむくなんて 面倒くさい

柿と言うのも アル。
庭には豆がきがあった。葡萄くらいの大きさで
黒っぽくなると甘くて美味しい。

意地悪なとなりのオバサン。
☆ちゃん 柿があるから食べにいらっしゃい
☆は 怪訝そうな顔をする
オバサンとその周辺のおばさんたちは
お皿に山盛りの柿を手に☆をよぶ

O: すごく甘くておいしから
☆: いらない
O: 本当に甘いから どこそこから送ってきた
   甘がきでね すごく美味しいよ
☆: でも大きな柿は好きじゃない
O: しぶくないから 大丈夫 甘いよ
O+: 間違いなく甘いから 大丈夫だって
しつこく呼ばれる
☆は差し出された柿を断れない
甘いと保証付きにつられて とうとう食べた

☆: うっ、ぺっ・っ・っ
O: しぶかったようだよ
   もうちょっと置いときましょう。

あとは☆のほうを見向きもしない

しぶいって どうしようもない
口が動かない 水を飲めば治るかもしれない
と思ってがぶがぶのんッでも全く治らない
舌が動かなくて話すこともままならない 
一生このままかと思ったほどひどかった

小学校3・4年生だったはずだ
そんな子供を毒見に使うとは 
悪質で最低だ

それ以来 今にいたっても柿には手を出さない
誰か・お毒見役・が食べて 
美味しいといったときだけいただく
それでも ほんのちょっと渋みがあるだけで
飲み込むのがつらい

美味しい柿は確かに美味しい

しかし
いつだったか美味しいから、と食べさせられた
ドリアンと同等に記憶に襲われる

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